大判例

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京都地方裁判所 昭和55年(ワ)640号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

【判旨】

一訴外ソン・ヒヤンジャが昭和五四年一二月三〇日韓国大邱市においてイクンホとの間で同人に対し別紙目録記載の物件を代金一九七〇万ウォンで売渡す旨の売買契約を締結し、イクンホが内金一四〇万ウォンを支払つたこと、その際被告は右残代金一八三〇万ウォンの支払債務を引受け、原告に対し日本国の原告住所地で日本円で、昭和五五年一月二二日に内金九〇〇万ウォンを、同年二月一二日に残額九三〇万ウォンをそれぞれ支払う旨約したこと、被告は昭和五五年一月一四日原告に対し本件売買契約の内金として五〇〇万円を支払つたことは当事者間に争いがない。

二右事実によると、原告・被告間には明示の準拠法指示があつたことは認められないけれども、右事実により認められる本件契約の内容、当事者の住所地、支払手段等を総合すると、原告・被告間には日本法に準拠する趣旨の黙示の合意があつたものと認めるのが相当である。

三ところで、原告は、残代金の韓国ウォンから日本円への換算率は本件売買契約成立時のそれによるとの合意があつた旨主張し、被告は、各支払時の換算率によるとの合意があつた旨主張するけれども、右換算率を決すべき基準日について合意があつたことを認めるべき証拠はなく、甲第七号証及び原告・被告各本人尋問の結果中右各主張に添う部分は直ちに採用することはできない。

このように日本国通貨で支払うべき約定がある場合においてその換算方法について取り決めのない場合は履行地の現実の支払時期における換算率によるとするのが公平の立場からみて妥当である。

(吉田秀文)

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